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論文

高エネルギーイオンビームによるナノ構造制御機能膜の研究; フッ素系高分子多孔膜とイオン交換膜を中心に

八巻 徹也*; 喜多村 茜; 澤田 真一*; 越川 博*

日本海水学会誌, 72(2), p.62 - 74, 2018/04

本総説では、高速の単一重イオンによる潜在飛跡を利用したナノ構造制御機能膜として、フッ素系高分子からなる多孔膜とイオン交換膜の研究を報告する。多孔膜とは、潜在飛跡における高分子鎖の切断領域を化学エッチングすることで得られるイオン穿孔膜のことである。一方のイオン交換膜は、このイオン穿孔、あるいは潜在飛跡中の反応活性点を利用し、化学修飾により荷電基を導入したカチオン・アニオン交換膜のことである。われわれの材料はどちらも構造や機能の観点で極めて特異であり、高エネルギーイオンビーム技術でしか得られないことを強調する。このようなナノ構造制御機能膜を作製するための量産的、あるいは最新の照射技術として、それぞれ国内外のイオン照射研究施設も紹介する。

論文

孔径を自由に変えることができる温度応答性分離多孔膜の開発; 目的物質を選択分離する高機能膜の作製と応用性

浅野 雅春; 吉田 勝

工業材料, 52(12), p.65 - 69, 2004/12

イオン照射・エッチング処理技術により得られた円柱状の貫通孔を持つ穿孔膜表面と孔壁面に、温度に応答して伸縮するゲル層を放射線グラフト重合によって導入し、温度変化に追従させてゲル層厚(孔径)を制御することで、目的物質を選択的に分離できる温度応答性多孔膜を開発した。エチレングリコールビスアリルカーボネートに基づく基材フイルム(50$$mu$$m厚)に6.19MeV/nのエネルギーを持つ$$^{84}$$LiKrイオンを1$$times$$10$$^{7}$$Li ions/cm$$^{2}$$Liのフルエンスで照射し、次いで6M NaOH水溶液に浸漬し60$$^{circ}$$Cで所定時間エッチングを行い、1.3$$mu$$m径の円柱状貫通孔からなるイオン穿孔膜を作製した。次いで、アクリロイル-L-プロリンメチルエステル(A-ProOMe)水溶液にイオン穿孔膜を浸漬し、$$^{60}$$LiCo線源からの$$gamma$$線を30kGy照射することで、イオン穿孔膜にA-ProOMeに基づくポリマーゲルを重量で1.1%化学修飾した。この膜の温度による孔のon-offスイッチング機能を知るため、0.1M KCl水溶液中、0$$^{circ}$$Cと30$$^{circ}$$Cの間で電流値を測定したところ、温度と孔のサイズの変化に追従して電流値は可逆的に応答することがわかった。

論文

Application of ion beams to synthesis of environmentally responsive track membranes

大道 英樹; 吉田 勝; 浅野 雅春; 長岡 範安*; 久保田 仁*; 片貝 良一*; Spohr, R.*; Reber, N.*; Wolf, A.*; G.M.Alder*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 131(1-4), p.350 - 356, 1997/00

 被引用回数:20 パーセンタイル:81(Instruments & Instrumentation)

機能性をもつ有機多孔膜の合成を目的として、核子あたり10MeVのエネルギーの各種の重イオンビームをポリエチレンテレフタレート、CR-39などの高分子フィルムに照射した。イオンを照射したときに発生する2次電子の寄与も考慮した限定的エネルギー損失RELとイオンの飛跡に沿った高分子フィルムの相対的エッチング速度Qとの関係を求め、高分子フィルムに円筒状の孔を形成する条件を見い出した。次に、重合体がゲルの性質を示すモノマーを多孔膜の孔の部分において放射線グラフト重合法により結合させた。この多孔膜を水中に浸漬したとき、結合したゲルの温度変化による膨潤・収縮現象に基づき、多孔膜の孔を水の温度により開閉できることを示した。この多孔膜を用いて、水、コリン、インシュリンなどの透過性を調べたところ、ゲルの相転移点付近で透過速度に急激な変化が起こることを見い出した。

論文

イオンによる環境応答性多孔膜の作製

大道 英樹; 吉田 勝; 浅野 雅春; 片貝 良一*; Spohr, R.*; Vetter, J.*

Ionics, 22(SUPPL.1), p.27 - 32, 1996/06

温度、pH、電場などの環境条件を変化させたとき、その変化量に対応して孔を開閉することのできる機能性フィルターを開発する目的で、イオンビームをポリマーフィルムに照射し、次いで高分子ゲルを化学結合させた。まず核飛跡検出器として知られるCR-39フィルムに各種イオンビームを照射し、円筒状の孔を形成する条件を調べた。その結果、核子あたり10MeV程度のエネルギーの鉛、ウラン、キセノンなどの重イオンを用いれば限定エネルギー移動量が10$$^{4}$$MeV・cm$$^{2}$$/g以上となり、所期の目的を達成できた。次に、重合して高分子ゲルとなるモノマーを$$gamma$$線照射により孔の壁の部分で重合させ、孔に2重円筒状にゲル部分を結合させた。その結果、ゲルの相転移温度を挟んで外部温度を上下させることにより、ゲルが膨潤・収縮して孔の開閉状態が制御されることがわかった。さらに、このフィルータの応用についても触れた。

論文

多孔膜製造

大道 英樹

Radioisotopes, 44(10), p.744 - 758, 1995/10

「イオンビーム利用の基礎と現状」と題する講座の一環として執筆したもの。多孔膜生成の基礎過程、ドイツ、ロシア、原研での多孔膜製造プロセスの現状、ならびに、最近原研で開発した新規の機能性多孔膜について紹介。

論文

知能を持つイオン穿孔膜

吉田 勝

BEAMS 1995: 第6回粒子線の先端的応用技術に関するシンポジウム講演論文集, 0, p.139 - 154, 1995/00

イオン穿孔膜は、膜に重イオンを照射したあとに残るイオントラックをアルカリ溶液中でエッチングすると得られる。この多孔膜の特徴は、孔の数、密度、形状の制御が容易なことである。この多孔膜にインテリジェント機能を付与する目的で、側鎖にアミノ酸を有するゲルを用いて孔を化学修飾することにより温度、pH、電場などの外部環境からの刺激に応答し孔のサイズを任意に制御したり、あるいはゲルのもつ認識・識別機能により類似の物性やサイズを有する物質の分離が可能な環境応答性多孔膜を創製する研究を行っている。

論文

重イオン照射による耐放射線性高分子多孔膜形成に及ぼすガンマ線照射効果

古牧 睦英; 石川 二郎

放射線, 21(2), p.3 - 9, 1995/00

高分子内の重イオン飛跡は、化学的エッチングによって飛跡像を顕微鏡下で観察できる大きさに拡大され、長さや巾が測定できる。エッチングされる飛跡は、雰囲気の影響を受け易い。光照射によって飛跡現出化が早められる現象は有名であるが、ガンマ線照射の影響を検討した例は少ない。大部分の飛跡検出用高分子は、ガンマ線照射により損傷を受け、分解するからである。しかし、ガンマ線照射は耐放射線性ポリイミドとPEEK中の飛跡の現出に対しては、有効な効果を及ぼすことが見いだされた。4$$times$$10$$^{8}$$Rad吸収線量にて、飛跡現出時間が1/3以下に短縮されたり、CuイオンとIイオンの場合を比べると、前者の方が後者よりも効果が大であることが分った。この方法を重イオン照射多孔膜作製に利用して検討した一部を述べた。

論文

Synthesis of intelligent materials using ion beams

大道 英樹

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 105, p.302 - 307, 1995/00

 被引用回数:18 パーセンタイル:83.28(Instruments & Instrumentation)

イオンビームを利用した有機機能材料の創製に関しては、目的とする機能に沿ったポリマーの合成とイオンビームのエネルギーの選択が重要であることを強調し、これまでの当研究室の研究の中から2例を紹介した。まず、放射線に対して感受性の高い樹脂として知られるCR-39に核種あたり11.4MeVの高エネルギーの重イオンビームを照射して多孔膜としたのち、当研究室で開発したゲルを孔の部分に化学結合させた。その結果、ゲルの示す体積相転移温度を挟む0$$^{circ}$$Cと60$$^{circ}$$Cとの間で孔のサイズを再現性よく変化しうることを示した。次に、非線形光学性の期待されるジアセチレン化合物についてLB法により多層膜としたのち、数keV程度の低エネルギーのイオンビームを照射すると折れ曲がった構造から伸び切った構造に配置を変えつつ重合し、結果的に配向性の揃った薄膜が得られること及びこの薄膜が3次の非線形性を示すことを明らかにした。

論文

イオンビームを用いる放射線高度利用の研究計画から,7; 有機機能材料創製の研究

大道 英樹

放射線と産業, (54), p.22 - 25, 1992/06

イオンビームを用いる放射線高度利用の研究計画の一環としてスタートした有機機能材料創製の研究について紹介したものである。まず、有機材料へイオンビームを照射したときに生じる反応の特徴を解説したのち、高エネルギーの重イオンビーム照射を利用した研究としてイオンビームによって生じる核飛跡を化学処理して得られる多孔膜の作製と孔の化学修飾についてふれ、次に、低エネルギーのイオンビーム照射を利用した研究として有機薄膜の積層とイオンビームによる構成分子の配向制御技術についてふれた。

論文

The Effect of coexistent gases during fission fragment irradiation on track etching in polyvinylidene fluoride film

古牧 睦英; 大津 仁

Nucl.Tracks, 11(3), p.151 - 156, 1986/00

我々は、ポリフッ化ビニリデン膜にFFトラックを形成せしめ、エッチングによる多孔膜化を研究してきた。この際、エッチング時間の短縮化を計るため、照射中活性ガスを共存させ、孔径拡大に及ぼす効果を調べた。このような効果をフッ素樹脂について調べた例は見当たらない。O$$_{2}$$とNO共存では真空雰囲気照射と比べて、エッチング速度は増大し、N$$_{2}$$では変わらず、SO$$_{2}$$とNH$$_{3}$$では減少することが分かった。孔径は孔を通るガス流速と、電顕写真測定から調べられた。O$$_{2}$$とNOでは、酸化生成物が形成され、真空やNH$$_{3}$$では架橋のため、特にNH$$_{3}$$の時大きく、また吸着量の大きいSO$$_{2}$$は、トラック内で酸性化し、アルカリを中和するためと推論された。エッチング速度の共存ガス効果は、トラックの写真像とよく一致することが認められた。

口頭

安全な「水素吸蔵材料による無電力型爆発防止システム」の開発研究,2-3; 水素選択透過性隔膜の製作および評価

前川 康成; 長谷川 伸; 澤田 真一; Chen, J.; 橋本 直幸*; 磯部 繁人*

no journal, , 

原子炉建屋に適合する無電力爆発防止システムの安全性の確保を目的に、水素吸蔵材を水蒸気や酸素から保護する水素選択透過膜の開発を進めた。ガス透過性の高い多孔性ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を出発基材として、放射線グラフト重合技術により、アクリル酸をグラフト重合したAAc-グラフト膜を作製した。AAc-グラフト膜のガス透過度は、グラフト率に依存すること無く、目標の水素透過度(10$$^{-6}$$mol/m$$^{2}$$s Pa)よりも約2桁高い値だった。上記グラフト膜の空隙率は出発基材と同じレベル(55-60%)だったことから、放射線グラフト重合による高分子多孔膜の穴埋め効果が無いことがわかった。そこで、圧縮法により市販の多孔性PFDF膜の空隙率を20-30%に制御後、グラフト重合を試みたところ、水素透過度が10$$^{-7}$$mol/m$$^{2}$$s Pa台において、水蒸気透過性比(H$$_{2}$$/H$$_{2}$$O)7.8、窒素(酸素モデル)透過性比(H$$_{2}$$/N$$_{2}$$)6.0を示すAAc-グラフト膜が得られた。上記結果から、圧縮法と放射線グラフト重合を組み合わせた手法は、水蒸気,酸素に対して水素を選択的に透過する水素選択透過性隔膜の作製に有効であることが確認できた。

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